綿が歩いた!2018/07/11 20:10

綿が歩いた!
今の時期、草木の茎上で良く目にする光景がこれ。
茎にびっしり張り付く白い綿の塊です。
植物が病気にかかって生成した物の様にも見えますが、否。
張り付いているのはある昆虫の幼虫です。集団で張り付いて中の汁をチューチュー。
結果、植物が衰弱して病気に・・全然嬉しくない状況である事は間違いなし。
さて、この綿まがいの幼虫の実態とは?・・
アオバハゴロモの幼虫
綿が別の場所に移動し始めたので、追跡して一枚ゲット!。
頭部にはポチンとした丸い目。すたこら歩く脚も確認出来ました。
アオバハゴロモの幼虫
”この茎が良さそうかな” って言う事で、葉から茎へヒョイっと乗り移り開始!。
見かけによらず運動能力は高そうですね。元気な赤ちゃんって言う感じ。
さて、このへんてこりんな幼虫が成長し、成虫になると、どんな姿に?・・
残念乍ら今期はまだ遭遇していませんので、去年撮影した画像を下に掲載します。
アオバハゴロモの成虫
白い綿が長じて、清々しい青緑色の成虫になる。
セミの親戚、ハゴロモ科のアオバハゴロモの成虫です。
幼虫時代と変わらず、草木の茎や幹に張り付いて、汁を吸う生活をおくります。
いずれにしても、汁を吸われる植物にとっては、歓迎出来かねる存在の筈。
この手のやからが登場と言う事は、植物の繁茂が旺盛な時期に入った事の証ですね。

※幼虫は7/11に、成虫は2017/7/8に、いずれも都内で撮影。
なお、成虫画像は、2017/7/9の当ブログ記事に掲載済みの物の引用掲載です。

最大の収穫?・・2018/07/12 20:32

最大の収穫?・・
ニイニイゼミだけでなくミンミンゼミやアブラゼミの声も加わり賑やかさを増す木立。
そこで目にした、勤勉な働き者のスナップ画像です。
ニイニイゼミの抜け殻の背中に乗っかって、うろちょろしていた小さなアリ。
興味しんしんって言う感じで、全身をくまなく観察中。
”巣に持ち帰れそうかな?” って思案中の様子でした。
でも、このデカさじゃ、仲間をかき集めてきても無理だと思うけどなぁ・・
デカブツ搬入中
あながち、そうとも言い切れないのが、アリの凄いところ。
みんなで力を出し合えば、デカブツだって何のその・・って言う一例がこれ。
小さな巣穴に無理やり押し込もうとしていたのは、野鳥の黒い羽根でした。
そんなのを持ち込んでどうするの?って思えますが、力を出し合ってワッセワッセ。
時間は掛かりましたが、巣穴の中に完全に姿を消しました。
今日最大の収穫って言う事でしょうか。
結局、なんの役に立たなかったって言う事でなければいいのですが・・
何はともあれ、暑い中、ほんとにご苦労さんって、声を掛けたい気分に・・

※7/12に都内で撮影

入手の経緯は?・・2018/07/13 19:44

入手の経緯は?・・
昨日・7/12記事に掲載したアリの巣穴。気になったので、また足を向けて見ました。
昨日は、大きな鳥の羽根を搬入中でしたが、今日も期待にたがわぬ派手な動きが・・
力を合わせて巣穴に押し込もうとしていたのは、これ又デカいアブラゼミの片翅。
かなり無理っぽいけれど、何度も何度も、押し込み動作を繰り返していました。
奮闘努力が無駄に終わらない事を祈るばかり。でも、かなり無理っぽいなぁ・・
アブラゼミの抜け殻
アリ達の頑張りには頭が下がりますが、気になるのは、この翅を入手した経緯。
昨日見た鳥の羽根は、自然に抜け落ちた可能性も大ですが、このセミの翅は?・・
今の時期、木立の下では、この様な、ピカピカのセミの抜け殻を多く目にします。
無事脱皮を終えて、樹上へ、そして賑やかな合唱を開始。
そんな流れが始まったばかりの今、翅をどの様にして手に入れたのか?・・
脱皮に失敗した個体の翅?、それとも、何かに襲われて息絶えた個体の翅?・・
その点が大いに気になりました。
羽化するセミの数の多さからすれば、さしたる出来事ではないのでしょうが・・
(画像はアブラゼミの抜け殻)

※アリの巣穴は7/13に、セミの抜け殻は7/12に、いずれも都内で撮影

子育て・誕生・休憩2018/07/14 18:42

子育て・誕生・休憩
葉っぱの表面にくっきりと描かれたナスカの地上絵。
そんな趣を感じさせるこの白い線状パターンは、ある幼虫の仕業です。
ハモグリバエと言うハエの幼虫が、葉肉の中に潜んで順繰りに食い進んだ軌跡らしい。
勝手に子育てをさせられる葉にとっては、何とも迷惑極まりない話。
眺めているだけで、こちらの体もむず痒くなってしまいます。
葉っぱで見たニイニイゼミの抜け殻
葉っぱにとって実害はないけれど、少し鬱陶しいなぁと感じているかもの光景がこれ。
無事脱皮を完了させたニイニイゼミの抜け殻です。
木の幹等のしっかりした所で脱皮する事もありますが、この様な場所を選ぶ事も多い。
不安定な場所だけに、脱皮過程で外敵に襲われる危険が少ない利点があるのかも・・
葉っぱで休憩するムラサキウスアメバチ
こちらは、葉っぱを絶好の休息場所として利用している一例。
スズメガの幼虫を捕食するハチ・ムラサキウスアメバチの成虫です。
ご覧の通り、葉の端に脚を引っ掛けたかなり不安定なポーズで身繕いをしていました。
そんな危なっかしい場所で何故?って思いますが、このハチにはここがベスト?・・
真夏に入り、旺盛な繁り具合を見せる緑の葉、その具体的利用法3例でした。

※本日撮影の画像ではありません(7/13と7/11に都内で撮影)

腹ばい錐の余地もなし2018/07/15 21:37

腹ばい錐の余地もなし
クヌギやコナラ等の幹から沁みだす樹液に群がる昆虫達。
そんな光景を目にするのも、今の時期の昆虫観察の楽しみです。
今日見たこれは今季最大級のラッシュ状態。噴出ポイントに群がる甲虫たちです。
色とりどりのカナブンやハナムグリ達が、ごく限られた噴出ポイントに殺到中でした。
正に立錐(りっすい)の余地もなし・・って言うか、腹ばい錐の余地もなしの状態。
幹上方に止まっているのは、これ又、樹液に目がない蝶・アカボシゴマダラでした。
甲虫達の迫力に気後れして、近づくのをためらっている様子。
樹液を求めるアカボシゴマダラ
しかし、いつまでもためらっていたら、樹液を吸い尽くされてしまいそう。
・・と言う事で、意を決して、甲虫集団の上にふわりと着地しました。
早速、黄色いストロー(口吻)を伸ばして、樹液吸いのチャレンジを開始。
でも予想以上に甲虫達のガードが固かったみたい。いくら探れどポイントヒットせず。
暫くチャレンジしていましたが、諦めて近くの草の葉に引き揚げてしまいました。
なお樹液大好き昆虫としては、あの乱暴者・スズメバチも筆頭格に挙げられます。
今日は姿を見かけなかったのですが、もしあいつがこの場に現れていたら?・・
少し違う展開になっていたかも知れません。その修羅場は次回に期待と言う事で・・

※7/15に都内で撮影