時ならぬ花盛り ― 2016/01/09 19:53
そんな中、一際異彩を放っているのが、水辺のハンノキです。
今まさに花盛りの状態。でも花らしき物が見当たらないけど・・
実はこの画像は花だらけなんです。枝から垂れるカンザシ状の物体が花。
雌雄同株と言う事で、赤い色が目立つこれは雄花序です。 同じ枝にある控えめなこれが雌花序。雄花序とは比べ様もない程の小ささです。
こんなに小さな雌にうまく受粉させるには、あれ程の大きさになる必要があるらしい。
雄の花が繰り広げる雌の花争奪戦は、結構熾烈な様です。 およそ花らしくないけれど、花と言う事であれば、訪れる昆虫がきっといる筈。
でも、虫が少ない今の時期に、そんなのがいるのかなぁ・・
そんな疑問を抱きながら目を凝らしたら・・いました!。
画像ほぼ中央、すごく地味だけど、虫らしきものの姿が確認出来ます。
その正体はカメムシの仲間・カスミカメの一種と思われます。
何ともひ弱そうな感じですが、寒さに負けずしぶとく生き続けている様子。 側面に回ってみたら、こう言う具合でした。
頭をかしげて、長い口吻(ストロー)を雄花序に差込んでいます。
カメムシ多くの食性は植物からの吸汁。その事を今まさに実践中の一コマでした。
眠りについた冬木立ちの中で、時ならぬ花盛り時期を迎えているハンノキ。
このカメムシにとっては、まさに天からの恵みとも言える有難い存在の筈です。
※1/9に都内で撮影