意外な程に賑やかな・・ ― 2014/12/13 20:11
カラカラに乾いた葉同士がこすれ合うカサカサと言う音。
姿は見えませんが、茂みの中に潜む小鳥が餌を求めて茎をついばむ音。
間もなく真冬の静寂に包まれる場所。目に耳にとどめておきたい光景です。 その水辺に立つ木に張られたジョロウグモの網。
ぼろぼろに壊れています。オスの姿はなく、メス単独でひっそりと・・
ここ数日、その様子に全く変化が見られません。
既に絶命したのかと思い、ちょこんとお尻を触ってみたら、億劫そうに動きました。
この分だと、まだ数日は大丈夫そうですが、この先そう長い事ではない様な・・ 多くの昆虫は、既に越冬態勢への移行を完了済みです。
ハコネウツギの木で見たこれはミノガ(蛾)の越冬形態・いわゆるミノムシです。
枯れ枝や枯れ葉などを組み合わせた殻の中に、来季羽化する幼虫が眠っています。
植物の廃物を有効利用して、寒さや外敵の攻撃から身を護る。
エコロジーな生き方のお手本とも言えそうです。 真冬であろうと、陽射しさえ豊かなら元気百倍って言うのがナナホシテントウ。
今日も枯れ草を伝って餌探しに大忙しでした。何とも頼もしい。
※12/13に都内で撮影
隙間だらけ ― 2014/12/14 22:51
難易度極めて高し ― 2014/12/15 21:52
陽射しは豊かでしたが、気温の上昇は殆ど実感出来ません。
冬の空を象徴する眺め・ジェットの航跡を頻繁に目にしました。 冬姿に変貌する樹木にも微妙な時間差が生じています。
丸裸の木、葉を散らすテンポを速める木、場違いな程鮮やかな葉を付ける木。
混沌としたこの状態が収束するのも間近と思われます。 落ち葉を踏みしめて歩く道。私の一歩に同期して飛び跳ねた物あり。
小枝を蹴飛ばしたのかと思ったのですが、一応接近して目を凝らして見ました。
結果はこれ、トゲヒシバッタでした。体を硬直させてじーっと動きません。
成虫で越冬可能な種。この枯れた色合いは、その為の絶妙な擬態と思われます。
冬の昆虫観察は難易度極めて高し。こんな曲者揃いなので当然ですが・・
※12/15に都内で撮影
丸裸の木にも ― 2014/12/16 21:32
見所なんて何も無い様に思えますが、それは早計。よく目を凝らして見ると・・ 例えばこんな物が見つかります。
小枝に巻き付いた丸っこい球。こんな付き方をする木の実なんてありません。
ちょこんと入り口らしき穴も空いていて、ますます怪しい。
おおよその察し通り、これは昆虫の巣。
材質は泥の様なので、ドロバチの仲間(多分スズバチ)が作った物と思われます。
中に潜んでいるのは春を待つ幼虫。厚い殻に守られて長い冬も大丈夫。 これは毎度おなじみのハラビロカマキリの卵鞘。
あり合わせの泥を使うドロバチとは違い、この殻の材質は親虫が体内で生成した物。
いわば自家製のベビーベットと言う訳。親虫の苦労が偲ばれる作品です。 何ともちゃっかり屋だなと思えるのがこれ。草の葉や木の枝等に出来る虫こぶです。
昆虫に寄生された植物が異常反応を起こし、本来有りえない構造物を作り出す現象。
幼虫が潜んで冬を越すのに最適な形の居室が出来上がります。
クヌギの木で多く目にするこれは、クヌギエダイガタマバチと言う蜂の仕業です。
(虫こぶの呼び名はクヌギエダイガフシ)
ここに掲載したのはほんの一例。丸裸になった冬の木にも色々見所があります。
これからの時期は、それらを見つけるのも大きな楽しみとなります。
※本日撮影の画像ではありません(12/15に都内で撮影)
寒の極み? ― 2014/12/18 21:58
東京では、豊かな陽射しにも拘らず、凍てつく様な寒風に晒される一日となりました。
街中にある公園の池、昼過ぎになっても薄氷が溶け切りません。
これは寒の極みとも言える2月頃に良く目にする光景。いくら何でも早すぎる。 その池で見たコサギ。長い首を体に潜り込ませて、いかにも寒そうなポーズ・・
・・ではなくて、小魚を物にしよう水中を凝視すると、こうなってしまうみたい。
でも、あまりの寒さに小魚の動きも殆ど無いようで、収穫の方はさっぱり。 寒い日はこれに限るって言う感じで、落ち葉の布団に潜り込んでいたノラ。
陽も陰って来たし、そろそろここも日向ボッコには不向きな場所に変わりそう。
ノラ達にとって、ますます厳しさを増す日々の様です。 寒空に突きあがる背高ノッポのメタセコイア。
褐色の葉も残り少なくなりました。
丸裸になった枝が、強い北風を受け、ぼうぼうと鳴る情景に接するのももう直ぐ。
※12/18に都内で撮影