援軍は敢えて・・ ― 2021/10/01 13:56
植物を弱らせる迷惑者アブラムシの仲間・エノキワタアブラムシ(雪虫とも・・)。
まさに吹けば飛ぶ様な頼りない姿ですが、やることはかなり悪辣。
まさに、見かけによらない昆虫のひとつと言えるのかも知れません。 こちらは植物にとっての頼りになる援軍・ヒメカメノコテントウです。
葉脈との対比から見ても、かなりミニサイズである事が判ります。
いま止まっている葉っぱには、スポット状の喰い痕がたくさん。
この喰い痕を付けた不届き者を退治する為に、勇躍登場と言う訳ですね。
実に頼もしい。 自然を観察する立場からは、植物の敵を退治する者には声援を送りたい気持ちに・・
しかし、この野草については微妙。援軍はあえて登場しなくてもいいかなと・・
近年、草地での一大勢力となりつつあるブタクサです。
北米から渡来した外来種ですが、鼻水くじゅぐじゅの花粉症の主要原因とか・・
まさに、憎まれっこ世にはばかるの典型と言えるでしょうね。
勢力を拡大した要因には、天敵の数が少ないと言うこともあるんでしょうか。
この草を好んで食害する昆虫よ登場せよ!なんですが、果たして?・・
※9/30と9/29に都内で撮影
台風が通り過ぎて・・ ― 2021/10/02 15:54
その空に向かって突き上がる枝の先に、やかましくさえずるものの姿が・・
毎年今の時期になると、頻繁に目にする様になるモズでした。
ここは自分の縄張りだよって、甲高い声をあげて宣言中。
季節が確実に一歩進んだ事を実感させられる光景でした。 観察地の舗装面に、台風が降らせた雨による水たまりが出来ていました。
前回の台風の時もそうだったんですが、そこは昆虫達にとっての人気スポット。
その一例がこれ。水たまりの、乾き始めた箇所に降り立ったアオスジアゲハです。
その目的は吸水。水気が残る部分に口吻を差し向けてじっと固まっていました。
おいしい水かどうかは ”?” ですが、水分補給の場所としては好都合な様ですね。 この舗装面には凹凸があり、部分的に、雨水が多く残る箇所が出来ていました。
そこでは、こんな、えぇ!って言う光景が、何度も・・
連結態勢で水面ギリギリをかすめる様に飛ぶアキアカネのカップルです。
お尻を水面に向けた雌のポーズは、産卵を目的にしたものに違いありません。
そこは池の水と違い、すぐにカラカラに乾いてしまうから、産卵してもムダだよ!。
そう、告げてあげたい気持ちになりましたが、それを伝えるすべもなく・・
※10/2に都内で撮影
※PENTAX K-70/SMC PENTAX 18-135mm ED AL
最もしっくり来る・・ ― 2021/10/03 15:53
外来種なんですが、いまや秋の風物詩としてすっかり定着した感じ。
何よりも、澄んだ秋の青空とのマッチングが抜群ですね。 秋の昆虫達にとっても、人気抜群の花と言えそう。
今日は、太っちょ体形のハナアブが訪れて吸蜜に夢中でした。
頭全体を占める様な大きな複眼には黄色い花粉がびっしり!。
花粉媒介役としての能力は抜群みたい。どうぞゆっくりしていってねでしょうね。 ホトトギスの花に、蛾らしくない蛾の代表格・ホシホウジャクがやって来ていました。
リモート操作って言う感じで、長い口器を花に差し向けての吸蜜の繰り返し。
この吸蜜スタイルだと、体に花粉が付着する可能性はゼロに近いでしょうね。
花にとっては、まったく歓迎できない訪問客と言えそうです。 イヌタデ(アカマンマ)の小粒な花で吸蜜していたのは、ルリシジミ。
日本の秋の風物詩としては、最もしっくり来る光景かなと・・
なによりも、雰囲気が優しく穏やかでした。
※10/3と10/2に都内で撮影
はやまったかなぁ・・ ― 2021/10/04 16:54
気温もかなり上昇しました。
枝先のアキアカネも、涼しい高原からの里帰り、少しはやまったかなぁ・・ しかし、一時的な暑さの戻りがあったとしても、季節は間違いなく秋本番へ・・
これは、旬の時を迎えつつあるコセンダングサの花で吸蜜するウラナミシジミです。
小粒な花に小柄な蝶。お似合いの組み合わせと言えそうですが、それは今の内だけ。
この花は、やがて鋭いトゲを持つ凶暴な姿・いわゆるひっつき虫・に変貌します。
そうなると、当然の事ながら、この、みめ麗しき光景は望み様もありません。
まさに期間限定のツーショットと言えそうです。 お似合いの組み合わせかどうかは微妙ですが、これは、この先長い間続くシーン。
開き始めたユリオプスデージーの花で吸蜜するハラナガツチバチです。
この花は、冬の寒さにも耐える強靭さを持っています。
蜜を供給してくれる花が少ない時期には、吸蜜昆虫にとって救いの神的な存在の筈。
そうは見えませんが、感謝の気持ちを込めての採餌なんでしょうね。
※10/4に都内で撮影
真夏に逆戻り?・・ ― 2021/10/05 14:41
まるで真夏に逆戻りした感じ。それは肌で感じるだけではなく、耳でも・・
木立の中では、ツクツクボウシの鳴き声を耳にしました。
この時期になってねぇと言うのが素直な感想。最長生存記録じゃないのって・・
残念ながら、かなり高い場所に止まっていたので、姿の確認はできませんでした。
代わりに太幹に残されていた抜け殻を一枚。 真夏並みの陽射しを避ける様に、建物の日陰になる箇所に止まっていたカメムシ。
台湾や東南アジアからの移入種・キマダラカメムシでした。
暑いところから来たにしては、暑さにそれほど強くないのかも・・
らしくないよなぁと思いながら、レリーズON。 直射日光をものともせず、吸蜜に夢中だったのは、小さなホソヒラタアブ。
サイズ的には、イヌタデの小粒な花にジャストマッチって言う感じ。
ライバルの姿も見当たらないし、いまが吸いどきって言う感じの集中ぶりでした。
※10/5に都内で撮影