やがてゴミだらけ2016/06/06 20:22

やがてゴミだらけ
草の若葉の上で目にした奇怪な物体。
体に毛虫みたいな細かい毛が生えているし・・
頭部(画像下部)には、ハサミ状のちょっと恐ろしげな口吻が見えるし・・
一体これは何だって言う感じですが、解明してみると、意外な答えが・・
このヘンテコリンな物体は、実は下に掲載する昆虫の幼虫なんです。
クサカゲロウの成虫
奇怪な幼虫の成虫時の姿がこれ。
透き通る淡い緑の翅を持つクサゲロウの赤ちゃんと言う訳でした。
これは当ブログの2011/5/25の記事に掲載した成虫画像です。
幼虫から成虫への変身ぶりに驚くのは、昆虫の世界ではごく当たり前の事。
これも、まさにご多分に漏れずですね。
所でヘンテコリンな幼虫には、成虫になる迄にもう一段階変な姿の時期があります。
正体はクサカゲロウ幼虫
それがこれ。当ブログの2016/5/2の記事に掲載した画像です。
毛虫まがいの体に、そこいらじゅうのゴミくずを寄せ集めたバリアをまとった状態。
本当にゴミにしか見えません。でも、モゾモゾ動くからすぐバレちゃいますが・・
最上段に掲載した幼虫も、これからゴミ集めをして、こんな姿になる筈。
すっぴん状態を目にするのも今のうちって言う訳。
無事成虫になるには、様々な工夫が必要なんですね。大変だなぁ・・

※本日撮影の画像ではありません。都内で、下記の通りに撮影。
(最上段は2016/6/5に、参考画像は2011/5/25と2016/5/2に撮影)

油断大敵2016/06/07 20:39

油断大敵
梅雨入り発表後、最もそれらしい空模様だったかも知れません。
灰色の雲が取り払われず、細かい雨が降ったり止んだり・・
これは雨の止み間の寸景です。草の葉に新鮮な水滴がびっしり。
ハラビロカマキリ幼虫
幅広のクズの葉にも・・
そんな水滴を避ける様に止まっていたのは、ハラビロカマキリの幼虫でした。
梅雨入り前後の時期を選んで続々と誕生中。
今日もお尻をくいっと曲げた幼虫独特のポーズを見せていました。中々勇ましい。
ハラビロカマキリ幼虫と小さなハエ
そんな幼虫の目の前に、小さなハエがヒラリと降り立ちました。
怖いもの知らずと言うか、なんと言うか・・
幼虫のお尻上げ角度が更に増して、いつでも飛びかかれる態勢に・・一寸ハラハラ。
でも、結局何事も起こらず、ハエは涼しい顔(?)で飛び去りました。
微妙な距離の開きがあった為、カマをバサッとやる迄には至らなかったみたい。
幼虫の体がもっと大きくなり、狩猟スキルも向上すれば、こんな事ではすまない筈。
うっかり屋の昆虫には ”そろそろ油断大敵” だよって忠告したい気持ちに・・

※6/7に都内で撮影

忍びの者たち2016/06/08 21:01

忍びの者たち
ここに来て頻繁に目にする様になったハラビロカマキリの幼虫たち。
くいっと曲げたお尻の特徴で、一目でそれと判りますが、今日のこれは少し変。
ササの葉の裏に逆さまに止まったまま全く動きません。
で、近寄って見たらこの通り。蜘蛛の餌食になった幼虫で、既に絶命状態でした。
狩猟者が狩猟者を捕らえるの図。勝者は蜘蛛。
まだ世間ずれしていないこの幼虫には、かなりの油断があった様です。
ササグモ
捕食者はこの蜘蛛。網を張らずに草の葉の上で獲物を待ち伏せするササグモです。
大体に於いて恐ろしい形のが多い蜘蛛ですが、これも結構すごい。
すべての脚に生えている鋭利なトゲトゲが、獲物確保の秘密兵器らしい。
今の時期には、様々な草の葉の上で草の色に上手く馴染んだこの姿を目にします。
様々な昆虫にとっては、何とも恐ろしい ”忍びの者” と言えそうです。
人面蜘蛛?
こちらの蜘蛛は網を張るタイプでしょうか。
木の葉の両端に細い糸を渡して、そこで暫時休憩をしているらしい。
私が興味を持ったのは、背中の模様。
何となく笑っている人の顔の様に見えなくもないか・・
でも、やる事はササグモ同様に残忍そのものの筈。外見だけでは判断出来ません。

※6/8に都内で撮影

緑に育てられる2016/06/09 21:39

緑に育てられる
雨の恵みを受け、草木の緑が目覚ましい繁茂ぶりを見せる梅雨時。
そんな緑に育てられる感じの幼い生命が続々と誕生中です。
オンブバッタ幼虫もそのひとつ。
トンガリ帽子をかぶった森のコビトさんっていう趣きで草むらをピンピン。
うっかりすると見逃しそうな程の超小形ですが、目を凝らして見ると結構多数。
イナゴの幼虫
とんがったオンブバッタ幼虫に対し、イナゴの赤ちゃんはころっとした丸形です。
私の抱くイメージは、触覚の縞柄のせいもあり ”鬼の赤ちゃん”。
水辺のヨシ等イネ科植物の葉が大好物です。それらが一気に成長するのが今の時期。
今は岸辺の草地で飛び跳ねていますが、頃合いを見て”いざ水辺へ”ってなる筈。
シャクガの幼虫
イメージ的にかなり異質ですが、これも緑に育てられる幼い生命です。
草の若葉に、くねっと曲がって取り付いたシャクガの幼虫・俗称:尺取り虫。
今止まっている葉っぱや周囲の葉っぱの先端形状に注目です。
もともとは先尖りの葉っぱなんですが、先っぽがバサッと切り落とされています。
これら全てはおそらくこの芋虫の猛烈な食欲のなせる技だと思われます。
細い体で良く食うもんだなぁと感心してしまいます。

※本日撮影の画像ではありません(6/8に都内で撮影)

大食漢とは?・・2016/06/10 22:26

大食漢とは?・・
真夏並みのギラつく陽射しに閉口して逃げ込んだ木立。
同じく日陰を好んで繁茂するヤツデの葉がすごい事になっていました。
見るも無残に食い荒らされた跡。まさに穴だらけです。
樹木の葉の中でも大きさと言う点ではかなり上位に位置するヤツデの葉。
それにこれだけ派手な食い跡を付ける大食漢とは?・・
じーっと辺りをうかがって見たら・・
センノキカミキリ(推定)
いままさに食事中の場面に出くわしました。
葉っぱに取り付いてガシガシ齧っていたのは、かなり大形のカミキリムシでした。
体の模様から判断して、フトカミキリの一種・センノキカミキリと思われます。
この種の幼虫は、ヤツデやタラノキ等ウコギ科樹木を内部から食い荒らすらしい。
成虫になるとそれが外に出てきて、葉っぱをムシャムシャ・・
これに取り付かれたヤツデは、本当にたまったもんじゃないなぁと・・

※6/10に都内で撮影