待ってろや!2017/04/11 19:31

待ってろや!
春に咲く野の花の代表種のひとつ・カラスノエンドウ。
その茎で度々目にするのが、このへんてこりんな昆虫です。
野草の茎に取り付いて、中の液を吸い出し、衰弱させてしまうアブラムシ。
この画像では一匹だけに焦点が合っていますが、後方ぼけているのも同種集団です。
とにかく尋常な数ではないので、寄生された野草にとっては、まさに危機的状況。
でも、そんな野草にも救いの神はあり。
ナナホシテントウ幼虫
それは各種テントウムシです。アブラムシ退治に頼もしいパワーを発揮します。
多くが肉食性ですので、動きの鈍いアブラムシは格好の獲物となります。
これは降り積もった落ち葉の上で目にしたナナホシテントウの幼虫。
形は奇妙だけど、アブラムシを退治する能力は成虫とほぼ同じ。
”好き勝手に野草を虐めているアブラムシよ、待ってろや!”って言う感じでしょうか。
一つの種だけの横暴は許さない。そんな自然の掟がこの春も動き出しました。

※本日撮影の画像ではありません。
※アブラムシは4/10に、ナナホシテントウ幼虫は4/7に、それぞれ都内で撮影

今季初顔合わせ2017/04/12 22:11

今季初顔合わせ
気温もぐーんと上昇し、春本番の雰囲気が草むらに濃厚に漂っていました。
そうとなれば、この場所のレギュラーメンバーとの今季初顔合わせも続々と・・
まずはかなりのコワモテ。今にも襲いかかろうと言う雰囲気させ感じられるこれは・・
フタモンアシナガバチ
黒と黄色の警戒色を身にまとったフタモンアシナガバチです。
アシナガバチの中では小形で、人を刺す危険は少ない様ですが、それでもこの色!。
レンズを近づけるのも、恐々って言う感じに、どうしてもなってしまいます。
マルカメムシとご対面
こちらとの顔合わせについては恐怖心ゼロ。ただし匂いには要注意ですけどね。
ルビー色の小さな垂れ目が可愛らしい(?)マルカメムシです。
マルカメムシ
平面図も一枚。
ころんとした超短縮形の体が特徴です。昆虫界の麦チョコ!。
成虫のまま集団で越冬する生態を持っていますが、今日のこれは単独行動。
春の暖かさに誘われて、そこいら散歩に、いざ出発となった様です。

※4/12に都内で撮影

モリモリパクパク2017/04/13 20:21

モリモリパクパク
早く大きくなる為にはモリモリパクパク大食いしなくちゃ・・って言う事でしょうか。
春の草が生え揃った草むらでは、様々な昆虫達の大食漢ぶりを目にする事が出来ます。
これは、タンポポの花が大好物のヤブキリ幼虫。
今日は綿毛を飛ばし切った丸坊主の一輪に止まっていました。
花を食べた後のお口直しにこれもいいのよって言う事?。
しかし、どうやって食べるの?・・
コアオハナムグリお食事中?
一方、花食いの真っ最中だったのが、コアオハナムグリ。
全身花粉まみれと言う状態で、一心不乱に大食い中?・・
って言うか、微動だにしませんでしたので、お腹がくちくて眠りこけたのかも・・
アブラムシを狙うナナホシテントウ幼虫
これは、カラスノエンドウで目にした一触即発の食事風景。
左側の緑色のは草の汁を吸うアブラムシ。右側黒いのはナナホシテントウ幼虫です。
成虫同様、他の昆虫を捕食する肉食性。この後の展開は・・容易に想像出来ますね。
穏やかな雰囲気が漂う春の草むら。しかし実態はそれ程のどかな物ではありません。

※4/13に都内で撮影

カレンダーが一枚・・2017/04/14 21:42

カレンダーが一枚・・
秋の草の枯れ茎が依然林立したままの草地。
そこでハードな視線が私を直撃!。
以前から観察して来た私にとっては、いよいよその時が来たなと感じた瞬間です。
オオカマキリ卵鞘
ハードな視線の持ち主はこれ。と言っても、拍子抜けする程のミニサイズですが・・
昨秋枯れ茎に産み付けられて冬を越したオオカマキリの卵鞘。その右上にぽつんと・・
左下に白っぽい孵化殼が垂れていますので、ここから誕生した同種幼虫に違いない。
孵化殼の数は、まだちょぼちょぼって言う感じ。
この卵鞘のサイズから見てもこの程度で済む筈がない。この後、孵化が続々と・・
オオカマキリの幼虫、歩き出す
先陣を切って誕生した幼虫。生まれ故郷の卵鞘を離れ、茎を伝って上昇開始です。
まだまだ頼りない極細体形だけど、やがてオオカマキリらしいどっしり体形に・・
そして様々な昆虫達から恐れられる狩猟者に成長して、秋風が吹く頃まで・・
そんな昆虫世界の季節のカレンダーが、一枚めくられた事は間違いありません。
ルリシジミの交尾
カレンダーが一枚めくられた事は、このシーンからも明白です。
春の訪れと共に、先陣を切って登場したルリシジミ。
これ迄は単独行動ばかりでしたが、今日は、こんなホットなシーンも・・
行動はホットだけど、翅色がこれですから、漂う雰囲気はやはりクールですね。

※4/14に都内で撮影

初めての夏日に・・2017/04/15 19:59

初めての夏日に・・
幾ら何でも早すぎると思うけど、各地で気温20℃以上の夏日を記録したそうです。
とぼとぼ歩きの草むら散歩でも、じっとりと汗ばむくらい。
と言う事になれば、当然の事ながら、昆虫達の動きも活発に・・
かなり忙しそうに飛び回っていたのがこれ。草むらのお転婆娘・ベニシジミ。
鮮やかな翅色は、今日みたいなカーッと照りつける陽射しがお似合いですね。
キリギリスの幼虫
草の葉から草の葉へ・・ピンピン飛び跳ねていたのが、キリギリスの仲間。
これ迄はヤブキリばかりでしたが、今日はご本家キリギリスの幼虫にも初遭遇!。
真夏の象徴・チョン・ギースと言う鳴き声を耳にするのは、まだだいぶ先の事。
しかしそれに向かって、季節が一歩前進した事は間違いありません。
ヨコヅナサシガメの終齢幼虫
成虫化一歩手前まで来た幼虫達にも、気温上昇は強力な援軍となったみたい。
これはハンノキの幹を這っていたヨコヅナサシガメの終齢幼虫です。
多数がそこいら散策を実行中。餌となる昆虫探しに熱が入っていた様です。
今日の様な暖かい日が数日続けば、一気に成虫化する事は間違いなし。
襲われる側の昆虫達にとっては、油断大敵な日々が間近に迫っています。

※4/15に都内で撮影