今の時期の定番シーン2018/10/11 21:21

今の時期の定番シーン
今の時期の昆虫界の定番シーンがこれ。オンブバッタカップルのオンブシーンです。
太っちょな体型を持つデカイのがメス、背中にちょこんと乗っかった小さいのがオス。
この体型差は、程度の差はありますが、どのカップルの場合も不変です。
このカップルの場合は、まだ体型差がそれ程でもないですが・・
体格差が激しいオンブバッタカップル
このカップルの場合はかなり極端です。まるで幼児を背負ったお母さんみたい。
面白いのはメスのとっている行動。葉っぱをムシャムシャと猛食中でした。
オスもそうしたいのかも知れないけれど、一旦こうなったら降りるに降りられず。
メスには、この先産卵と言う大仕事が控えています。
オスとしては、腹減ったけど我慢我慢という事の様です。
オンブバッタの若齢幼虫
オンブバッタの生存サイクルはかなり不思議です。
来季に向けての繁殖行動に多忙の時期の筈なんですが、こんなチビの姿も・・
背中にまだ翅も生えていない若齢幼虫です。目を凝らすと1匹ならず何匹も・・
これが成虫になる頃には、冷たい風が吹きつける時期に入っている可能性が大。
誕生する時期を間違えた?。そうでない事を祈りますが、どう考えてもねぇ・・

※10/11に都内で撮影

頑張れよ!2018/10/12 20:33

頑張れよ!
草むらにも秋本番の雰囲気が濃く漂い始めました。
そんな雰囲気を盛り上げる野草の代表種と言えば、やはりこのススキでしょうか。
外来種セイタカアワダチソウとの競合に耐え、イネ科特有のしなやかな姿を今年も・・
日本の秋にはやはりこれだなぁと・・
ナナホシテントウ
ススキを脅かすのは、競合種セイタカアワダチソウだけではありません。
ススキアブラムシと言うアブラムシもいる位ですから、昆虫にも狙われやすいみたい。
・・と言う事で、こちらの存在が、俄然クローズアップされる訳ですね。
アブラムシ退治のスペシャリスト・ナナホシテントウです。
真夏にはとんと姿を見かけなかったのですが、ここに来て、遭遇の機会が再び・・
秋の草につく各種アブラムシ退治に大忙しの日々をおくっている様です。
小さいけれど頼もしいやつ。”頑張れよ!” と声援をおくりたい気持ちに・・

※10/12と10/11に都内で撮影

ひたすら待機の・・2018/10/13 20:06

ひたすら待機の・・
重苦しい曇り空の下、花盛りとなったセイタカアワダチソウの色も今一つ冴えません。
そんな一株にふと違和感を感じました。花の下方に見える褐色の物体です。
ちょっと見、風に飛ばされてきた樹木の枯葉の様にも思えるのですが・・
より詳しく確認する為に近づいてみると・・
褐色型のハラビロカマキリ雌 成虫
この通り。花に逆さまに止まる褐色型のハラビロカマキリの雌・成虫でした。
花に潜む体勢で待ち伏せをして、吸蜜に来る昆虫を捕獲しようと言う算段です。
お腹もパンパンに張っていますので、産卵を間近に控えての栄養補給作戦らしい。
あいにくの空模様で、昆虫たちの出足が芳しくないのが、残念な所でしょうね。
セイタカアワダチソウに潜むイオウイロハシリグモ
こちらも、ひたすら待機の一日となっている様でした。
周囲にうまく融けこむ体色の蜘蛛・イオウイロハシリグモ。
網を張らずにじっと待ち伏せするのが、この蜘蛛の狩猟スタイルです。
その鮮やかな捕獲技を披露するには、もう少し陽射しの手助けが必要な様でした。
でも、こうして待っていれば、うっかり屋が、きっと・・

※10/13に都内で撮影

秋の日のにらめっこ2018/10/14 19:44

秋の日のにらめっこ
秋の草が繁る場所で、緑色の昆虫とにらめっこ。
でも、つぶらな瞳の眼力の強さには、到底かないません。
さて、警戒心たっぷりで、こちらを見つめるこの昆虫の正体は?・・
ホシササキリの雌・成虫
キリギリスの仲間のホシササキリ。先が鋭く尖った産卵管を持つ雌の成虫でした。
とても警戒心が強く、こちらの足音を感知して、さっと逃げ去ります。
これは、逃げた先を目で追い、足音を忍ばせ接近してゲットした一枚。
体のスマートさは、キリギリスの仲間の中ではダントツの存在と思えます。
スリムな草が繁る秋の草むらには、まさにジャストフィットって言う感じ。
褐色タイプのホシササキリ
この種には褐色の個体も存在します。これはそのタイプの雄。
緑の草が繁る現在は結構目立ちますが、やがて周囲の環境がこの色に近づいて・・
それを見越しての体色選定でしょうか。成虫の生存期間は11月までとか・・
当分の間、このスマートな飛び跳ね族とのお付き合いを続けられそうです。

※10/14に都内で撮影

鏡も見ないで・・2018/10/15 21:00

鏡も見ないで・・
季節の歩みは結構速い。これは、早くも緑を失い枯れ色を帯び始めた草の葉です。
枯れ切ればそれなりの趣も生じるでしょうが、この時点ではただ汚いだけだなと・・
でも、そんな光景に、敢えてレンズを向けた理由があります。
私も始めは気づきませんでしたが、かなり大形の昆虫が身を潜めていました。
それは褐色+薄緑色の体色を持つオオカマキリ。画像右に頭を向けて止まっています。
枯れ掛かったこの草の色にそっくり。卓抜したカモフラージュ効果だなと・・
自分の体色を正しく認識して、それにそっくりな色の場所に身を潜めて獲物を待つ。
そんなダマシの術にもたけている事が、待ち伏せ型昆虫に求められる条件の様です。
でも、鏡も見ないで、なぜ自分の体色が判るの?って言う点が引っかかりますが・・
オオカマキリ成虫のかくれんぼ
撮影アングルを変えて見ましたが、やはり判別しにくいですね。

※本日撮影の画像ではありません(10/14に都内で撮影)